藤野その子税理士事務所

税理士が語る遺言書の種類と選び方を徹底比較自筆証書と公正証書のメリットデメリット

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税理士が語る遺言書の種類と選び方を徹底比較自筆証書と公正証書のメリットデメリット

税理士が語る遺言書の種類と選び方を徹底比較自筆証書と公正証書のメリットデメリット

2026/01/05

経営支援や相続税務を中心に、世田谷エリアで税務顧問や確定申告、相続税申告や相続対策をしている税理士事務所です。

家族間での相続が「争族」となってしまうのを防ぐ最も確かな方法をご存じでしょうか?遺言書は、単なる書類ではなく、未来の安心と家族の絆を守るための大切な手段です。特に、「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」には、それぞれ異なるメリット・デメリットがあります。本記事では、最新の法務局保管制度も踏まえ、税理士の実務経験をもとに両者を徹底比較。費用・確実性・執行の速さ・プライバシーなどの観点から選び方を丁寧に解説し、家族円満で確実な意思伝達を実現するための知識と指針を提供します。

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顧問税理士としての手厚い支援サービスをはじめ、会社設立や不動産税制、相続など、世田谷区や近郊エリアで様々なご相談に対応しています。親しみやすい経営のパートナー、我が家のホームドクターを目指しております。

〒155-0031
東京都世田谷区北沢2丁目11-15 ミカン下北A街区5階

目次

    遺言書がもたらす家族の安心を税理士が解説

    税理士が解説する遺言書の本当の役割とは

    経営支援や相続税務を中心に、世田谷エリアで税務顧問や確定申告、相続税申告や相続対策をしている税理士事務所です。

    遺言書の本来の役割は、単に財産の分配方法を指定するだけでなく、家族間のトラブル、いわゆる「争族」を未然に防ぐための重要な手段です。遺言書がない場合、特段の事情がない場合、法定相続分をもとに遺産分割が行われ、相続人同士の認識の違いから紛争が発生するリスクが高まります。

    特に、複数の相続人や複雑な財産構成があるご家庭では、明確な意思表示がなければ、相続手続きが長期化し、親族間の関係悪化につながる可能性があります。遺言書を作成することで、ご自身の意思を法的に確実に伝えることができ、家族の将来設計に安心感を与えられるのです。

    相続が争族にならないための遺言書活用法

    相続を「争族」にしないためには、遺言書の活用が不可欠です。遺言書を作成することで、相続人が納得しやすい分割内容や、特定の財産の分け方、負担の配分などを明確に示すことができます。これにより、相続人間での誤解や不公平感を減らし、円満な遺産分割を実現できます。

    実際の現場でも、遺言書があることで相続手続きがスムーズに進み、感情的な対立が抑えられるケースが多く見受けられます。ただし、内容が曖昧だったり形式が不備だった場合は無効となるリスクもあるため、作成時には注意が必要です。税理士や専門家のアドバイスを活用し、家族の状況や財産内容に即した遺言書作成を心がけましょう。

    遺言書作成で家族の不安を解消する方法

    遺言書作成は、家族の将来への不安を解消するための有力な手段です。自筆証書遺言であれば、ご自身の思いを手軽に記すことができ、費用も抑えられます。しかし、形式不備による無効や、紛失・隠匿のリスクがある点には十分注意が必要です。

    2020年から始まった法務局での保管制度を利用すれば、自筆証書遺言の保管と内容確認が容易になり、紛失や改ざんのリスクを大幅に減らせます。家族にとっても「遺言書がどこにあるかわからない」といった不安が解消され、確実に意思が伝わる安心感につながります。作成前には、遺言書に何を書くべきか、記載内容や注意点を事前に整理することが大切です。

    自筆証書と公正証書遺言を税理士が比較

    自筆証書遺言と公正証書遺言には、それぞれ明確なメリット・デメリットがあります。自筆証書遺言は、本人がいつでも手軽に作成でき、費用がほとんどかからない点が大きな利点です。一方で、法律で定められた要件を満たさないと無効になるリスクや、遺言書の紛失・改ざんといった危険性が伴います。

    公正証書遺言は、公証人が関与し証人2名の立会いのもと作成されるため、証拠力と安全性が非常に高いのが特徴です。費用や手間はかかりますが、検認手続きが不要で、相続開始後すぐに執行できる点は大きなメリットです。財産が多岐にわたる場合や、家族関係が複雑な場合には公正証書遺言の選択が推奨されます。両者の違いを理解し、ご自身やご家族の状況に合った方式を選ぶことが重要です。

    遺言書が家族の将来設計に与える影響

    遺言書は、単なる財産分与の指示書ではなく、ご家族の将来設計に大きな影響を与えるものです。遺留分への配慮や、付言事項を活用して「想い」を伝えることで、家族が納得しやすく、円満な相続が実現しやすくなります。税理士の視点からも、単なる節税対策以上に、家族の意思疎通と安心感の確保が重要といえます。

    例えば、遺言書に「なぜこのような分割にしたのか」を記載するだけでも、相続人同士の理解が深まり、トラブル回避に役立つケースが多くあります。遺言書作成時には、財産内容だけでなく家族の将来や人間関係も見据えた内容設計を心がけ、専門家の助言を積極的に取り入れることが成功のポイントです。

    自筆証書遺言の5つの要件と注意すべき点

    税理士が伝える自筆証書遺言の5要件

    自筆証書遺言は、自分自身で作成できる手軽さが大きな特徴ですが、法的に有効と認められるためには5つの要件を満たす必要があります。これらの要件を一つでも欠くと、せっかくの遺言が無効となるリスクが高まります。遺言書作成を検討している方は、まずこの5要件を正確に理解しましょう。

    具体的には、(1)全文を自筆で書くこと(※財産目録については、パソコン作成や通帳のコピー添付も認められています)、(2)作成年月日を明記すること、(3)氏名を自筆で記載すること、(4)押印すること、(5)財産や受取人などの内容が明確であることが求められます。特に、日付や氏名の記載漏れ、印鑑の押し忘れなどは無効事由となるため注意が必要です。これらのポイントを押さえておくことで、相続時のトラブル回避に繋がります。

    自筆証書遺言の形式と無効リスクを防ぐ工夫

    自筆証書遺言は形式の自由度が高い反面、法律で定められた方式を満たさないと無効となるリスクがあります。例えば、パソコンやワープロで作成した場合や、一部でも代筆がある場合は無効となる点に注意が必要です。こうした形式不備を防ぐためには、財産目録を除き、遺言書の本文については必ず自筆で丁寧に書くことが大切です。

    また、2020年から始まった法務局での保管制度を活用することで、形式チェックを受けることができ、無効リスクを大幅に減らせます。作成後のチェックリスト活用や、専門家による確認をおすすめしています。家族の安心のためにも、形式面の注意を怠らないことが肝要です。

    自筆証書遺言を作成する際の注意点を解説

    自筆証書遺言を作成する際には、内容の明確さと誤解を招かない表現が重要です。曖昧な記載や、特定の財産や受取人が明確でない場合、相続人間で解釈が分かれ、結果的に「争族」へ発展するリスクがあります。また、最新の家族状況や財産内容を反映し、定期的な見直しも大切です。

    さらに、遺言書の書き直しは何度でも可能ですが、最新の日付のものが有効となるため、古い遺言書が残っている場合は明確に破棄しておくことが望ましいです。税理士の立場からは、遺留分への配慮や、付言事項で家族への想いを伝えることも円満な相続の秘訣と考えています。

    紛失や隠匿を防ぐ自筆証書遺言の管理方法

    自筆証書遺言の大きなデメリットとして、遺言書が紛失・隠匿されるリスクが挙げられます。せっかく作成しても、相続時に見つからなければ効力を発揮できません。このリスクを回避するためには、保管場所の選定が重要です。家の中での保管は手軽ですが、信頼できる家族や専門家に保管場所を共有する、または専門家に預託することをおすすめします。または信頼性の高い場所で管理することをおすすめします。

    2020年からは法務局での遺言書保管制度も利用できるようになりました。これにより、第三者による管理が可能となり、紛失や改ざんの心配を大幅に減らせます。税理士としても、確実な遺言執行のためには公的機関での保管を強く推奨しています。

    自筆で遺言書を書く場合の実際の例文紹介

    自筆で遺言書を作成する際は、形式要件を満たしつつ、内容が明確であることが大切です。ここでは、実際によく使われる例文を紹介します。「私は、長男○○に自宅不動産(所在地:東京都世田谷区○○)を相続させる。次男△△には預金(○○銀行△△支店、口座番号:123456)を相続させる。」といった具体的な記載が望ましいです。

    また、付言事項として「家族が円満に過ごせることを望みます」など、想いを伝える一文を加えることで、相続人の心情にも配慮できます。税理士としては、例文を参考にしながらも、各家庭の事情に合わせてカスタマイズすることを推奨します。

    公正証書遺言の証拠力と安全性を徹底分析

    税理士が解説する公正証書遺言の強み

    公正証書遺言は、公証人が作成に関与することで、証拠力と安全性が非常に高い遺言の方式です。税理士の立場から見ても、相続人間のトラブルを未然に防ぐためには、内容の確実性が求められます。公正証書遺言は、遺言者の意思がしっかりと反映され、後日無効となるリスクが極めて低い点が大きな強みです。

    例えば、財産が多岐にわたる場合や家族関係が複雑な場合でも、公証人が内容を確認しながら作成するため、形式不備による無効や解釈の違いによる争いが生じにくくなります。さらに、原本は公証役場で厳重に保管されるため、紛失や隠匿の心配もありません。

    税理士としては、確実に意思を伝えるだけでなく、相続税申告や遺産分割協議の際にもスムーズに手続きを進められる点を重視しています。家族全員が納得できる相続を実現したい方には、公正証書遺言の利用を強くおすすめします。

    証拠力に優れた公正証書遺言の安全性とは

    公正証書遺言は、遺言者が公証人と証人2名の面前で内容を口述し、公証人がその内容を文書化して作成します。この過程により、遺言の真正性が極めて高く、後日遺言の有効性を争われるリスクが著しく減少します。

    また、公正証書遺言の原本は公証役場で厳重に保管され、改ざんや紛失の心配がありません。これにより、遺言の内容が第三者によって改ざんされたり、意図的に隠匿されたりする恐れがなく、遺言者の意思が確実に相続人へ伝わります。

    たとえば、相続人間で遺言内容に疑義が生じた場合でも、公証人が作成した公正証書遺言であれば、法的証拠力が高く、裁判でもその内容が強く認められます。税理士としても、円滑な相続手続きのために公正証書遺言の安全性を重視しています。

    公正証書遺言作成の流れと必要な手続き

    公正証書遺言の作成には、まず遺言内容を具体的に決め、その内容をもとに公証役場へ事前相談を行います。次に、必要書類(戸籍謄本、財産目録、本人確認書類など)を準備し、証人2名を手配します。証人には、推定相続人や未成年者、受遺者はなれないため注意が必要です。

    当日は、公証人立会いのもとで遺言内容を口述し、公証人が文書化。内容確認後に遺言者と証人が署名押印し、遺言書が完成します。作成後、原本は公証役場に保管され、正本・謄本が遺言者に交付されます。

    費用は遺言内容や財産額に応じて異なりますが、手数料が発生する点も事前に把握しておきましょう。税理士としては、財産の種類や相続人の状況に応じて、事前準備や証人選定のアドバイスも行っています。

    検認不要の公正証書遺言で相続を円滑に

    公正証書遺言の最大のメリットのひとつは、家庭裁判所での検認手続きが不要な点です。自筆証書遺言の場合、遺言書が見つかった後に必ず検認が必要となり、相続手続きの開始が遅れることが多くあります。

    一方、公正証書遺言であれば、遺言者の死亡後すぐに遺言内容に基づいて相続手続きを進めることができます。このため、不動産の名義変更や預金の払い戻しなども速やかに行え、相続人の負担軽減につながります。

    相続税申告の期限を意識する場面でも、公正証書遺言による迅速な執行は大きなメリットです。特に、複数の相続人がいる場合や財産分割が複雑なケースでは、検認不要の公正証書遺言が相続円滑化に大きく寄与します。

    公証人の関与で確実な遺言を残すポイント

    公証人が関与することで、遺言内容の法的有効性や形式面の不備を防ぐことができます。実際、公証人は遺言者の意思確認や内容の適法性を厳格にチェックし、遺言の趣旨が明確に伝わるよう文言も調整します。

    また、公証人との事前相談で財産の分け方や遺留分への配慮、家族構成の複雑さなどにも対応可能です。税理士としては、「付言事項」などを活用し、遺言者の想いも含めて伝えることを推奨しています。これにより、相続人間の理解と納得を得やすくなります。

    公正証書遺言は費用や手間がかかるものの、確実な意思伝達と家族円満の実現には最適な方法です。相続対策や円滑な遺産分割を考える方は、税理士や公証人と十分に相談しながら作成を進めましょう。

    比較でわかる自筆と公正証書遺言の選び方

    税理士が解説する遺言書の選び方の基準

    遺言書には主に「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の二つの方式が存在し、それぞれに異なるメリットとデメリットがあります。税理士の立場から最も重視すべき選び方の基準は、家族間のトラブル防止と確実な意思伝達ができるかどうかです。遺言は相続で「争族」となるリスクを未然に防ぐ最大の手段であり、内容の明確さや執行のしやすさが重要となります。

    また、遺言書の種類を選ぶ際には、財産の規模や内容、家族構成、本人の健康状態なども検討ポイントとなります。例えば、財産が多岐にわたる場合や相続人が複数いる場合は、形式の不備や紛失リスクの低い方法を選ぶことで、無効や争いを防ぐことができます。税理士としては、将来的な相続税申告の手続きや、遺産分割協議への影響も考慮したうえで、最適な遺言書作成をサポートしています。

    費用・確実性で比較する二つの遺言書

    自筆証書遺言は、費用をほとんどかけずに自分一人で作成できる点が最大のメリットです。しかし、法律で定められた要件(全文を自筆、日付・署名・押印など)を満たさないと無効になるリスクが高く、形式不備や紛失、隠匿の危険性も伴います。2020年からは法務局で自筆証書遺言を保管できる制度が導入され、保管面の利便性や紛失防止が大きく向上しましたが、内容の有効性までは保証されない点に注意が必要です。

    一方、公正証書遺言は公証人が関与することで高い証拠力と安全性が確保され、検認手続きが不要なため、相続発生後の手続きもスムーズに進みます。作成時には手数料や証人の立会いなど一定の費用と手間が発生しますが、確実性の高さから財産が多い場合や家族関係が複雑な場合に推奨されます。税理士としては、費用と確実性のバランスを見極めながら、依頼者のニーズに合った遺言書作成方法を提案しています。

    家族構成別に適した遺言書の選択ポイント

    家族構成によって最適な遺言書の方式は異なります。例えば、配偶者と子どもがいる一般的なご家庭では、自筆証書遺言も手軽ですが、相続人が複数いる場合や、前婚の子ども・養子など家族関係が複雑なケースでは公正証書遺言を選択することで、トラブル防止や意思の正確な伝達が期待できます。

    また、高齢の方や体調に不安がある場合には、公正証書遺言を利用することで、本人の意思能力や作成時の状況が明確に記録され、後日の紛争予防につながります。税理士は、家族の状況や今後の生活設計を丁寧にヒアリングし、各家庭に最適な遺言書の方式を提案しています。家族構成ごとのリスクや注意点も具体的に説明し、安心して遺言書を作成できるようサポートしています。

    執行の速さとプライバシーの違いを徹底比較

    遺言書の執行までのスピードやプライバシー保護も、選択時の重要なポイントです。自筆証書遺言は相続発生後に家庭裁判所での検認手続きが必要なため、執行までに時間がかかります。一方、公正証書遺言は検認が不要で、相続人がすぐに遺産分割や名義変更などの手続きを進められるため、スムーズな相続が実現しやすいです。

    プライバシーの観点では、自筆証書遺言は本人のみが内容を知ることができ、秘密性が高い反面、紛失や隠匿リスクがあります。公正証書遺言では、公証人や証人が内容を把握する必要がありますが、確実な保管と証拠力が担保されるため、家族間のトラブル回避に有効です。税理士としては、執行の速さとプライバシー保護のバランスを踏まえて、依頼者の希望に沿った遺言書作成をアドバイスしています。

    財産内容による自筆と公正証書の使い分け

    財産の内容や規模によっても、適した遺言書の方式は変わります。不動産や複数の金融資産がある場合、相続人間の分配が複雑になるため、形式不備や解釈違いのリスクを避けるためにも公正証書遺言が推奨されます。特に遺産分割協議が難航しそうな場合や、特定の財産を誰に渡すか明確にしたい場合には、公証人の関与による証拠力の高い遺言が安心です。

    一方、財産が預貯金のみなどシンプルな場合や、頻繁に内容を変更したいケースでは自筆証書遺言が向いています。ただし、法的要件を満たさないと無効となる危険があるため、税理士や専門家に内容の確認を依頼することが重要です。財産の種類や相続人の状況に応じて、最適な遺言書の方式を選び、確実な意思伝達と家族の安心を実現しましょう。

    遺言作成時に税理士が重視する無効リスク対策

    税理士が重視する遺言書の無効リスク回避法

    遺言書は相続の「争族」化を防ぐための重要な手段ですが、形式や内容に不備があると無効となるリスクがあります。特に自筆証書遺言は手軽に作成できる一方で、法律で定められた要件を満たさない場合、せっかくの想いが反映されない事態にもつながりかねません。税理士としては、遺言書の無効リスクを最小限に抑えるため、作成時のチェックポイントを徹底することが不可欠です。

    たとえば、日付や署名が抜けていたり、財産の分配方法が曖昧だったりすると、相続人間で解釈が分かれてトラブルの原因となります。また、法改正による要件の追加や変更も随時確認が必要です。自筆証書遺言の場合、2020年以降は法務局での保管制度が始まり、紛失や改ざんリスクを大幅に減らせるようになりました。これにより、より確実な遺言の保全が可能となっています。

    遺言書の無効リスクを回避するためには、専門家による内容チェックや、最新の法制度に対応した作成方法を選択することが大切です。特に財産や家族関係が複雑な場合は、税理士や専門家のアドバイスを受けることで、想定外のトラブルを未然に防ぐ効果が期待できます。

    遺言書作成時に気をつけたい形式的要件

    遺言書が有効と認められるためには、法律で定められた形式的要件を満たすことが不可欠です。自筆証書遺言の場合、財産目録を除き、本文・日付・氏名を自書し、押印が必要とされています。これらの要件を一つでも欠けば、遺言そのものが無効となるリスクがあります。

    実際、「自筆証書遺言の5つの要件は?」という疑問を持つ方も多いですが、要件を正しく理解し、漏れなく記載することが大切です。内容が不明確な場合や財産の特定が曖昧だと、遺産分割時に相続人同士で争いが生じやすくなります。特に不動産や金融資産の記載には注意が必要です。

    公正証書遺言の場合は、公証人が作成に関与するため形式的なミスはほとんど起こりませんが、証人2名の立ち会いが必要です。いずれの方式でも、法律に即した形式を守ることが、遺言の効力を確保するための基本となります。

    無効にならないための遺言書の書き方とは

    遺言書を無効とされないためには、記載内容が明確かつ具体的であることが重要です。たとえば「長男に家を相続させる」といった漠然とした表現ではなく、「東京都世田谷区〇〇番地の土地建物を長男〇〇に相続させる」と特定できるように記載しましょう。

    また、遺言書の内容が相続人全員に伝わるよう、わかりやすい言葉で書くことも大切です。誤解を生む表現や省略は避け、財産や分配割合、遺言執行者の指定まで具体的に記載することで、遺産分割時のトラブルを防げます。自筆証書遺言の場合は、法務局での保管制度を利用することで、紛失や改ざんリスクも減らせます。

    さらに、遺言書の作成後は定期的な見直しや、状況の変化に応じた書き直しも検討しましょう。財産や相続人の状況が変わった場合、古い遺言書が意図しない結果を招く恐れがあるため、税理士などの専門家に相談しながら随時内容を確認することをおすすめします。

    税理士がすすめる遺留分への配慮ポイント

    遺言書を作成する際には、相続人の「遺留分」への配慮が極めて重要です。遺留分とは、一定範囲の相続人に法律上保障された最低限の相続分であり、これを侵害した遺言は後々トラブルの原因となります。税理士としては、遺留分を考慮した分配設計が円満な相続のカギと考えています。

    たとえば、特定の相続人だけに多くの財産を相続させたい場合、他の相続人の遺留分を侵害しないように配慮する必要があります。遺留分を無視した遺言を残すと、遺留分侵害額請求が発生し、せっかくの遺言が争いの火種となるケースも珍しくありません。

    さらに、遺言書には付言事項として「想い」や家族へのメッセージを記載することも有効です。これにより、相続人同士の理解が深まり、円満な遺産分割を実現しやすくなります。税理士の立場からは、遺留分を意識した上で、家族の気持ちに寄り添った遺言内容を提案することが大切だと考えます。

    遺言執行の確実性を高める専門家の工夫

    遺言が実際に効力を発揮し、スムーズに執行されるためには、専門家による工夫が不可欠です。公正証書遺言は公証人が関与し、証拠力が非常に高いことから、遺言執行時に検認手続きが不要で、相続人の負担を大きく軽減できます。自筆証書遺言も法務局の保管制度を利用すれば、執行時の紛失や改ざんリスクを下げられます。

    遺言執行を確実に進めるためには、遺言執行者の指定が有効です。税理士や弁護士などの専門家を遺言執行者として指名することで、専門的知識を活かした円滑な手続きが期待できます。特に財産が多岐にわたる場合や、相続人同士の関係が複雑な場合には、専門家の関与がトラブル防止に直結します。

    また、遺言書の内容や保管方法、執行者の選定については、状況に応じて都度見直すことも重要です。

    法務局保管制度の利便性と遺言の変化

    税理士が解説する法務局保管制度の仕組み

    遺言書の作成方法にはいくつかの種類がありますが、近年注目されているのが「法務局保管制度」です。この制度は、2020年7月からスタートし、自筆証書遺言を法務局で安全に保管できる仕組みです。

    従来、自筆証書遺言は自宅で保管することが一般的でしたが、紛失や改ざん、発見されないリスクが指摘されてきました。法務局保管制度では、遺言者本人が法務局に出向き、遺言書を提出・保管申請することで、国の管理下で厳重に保管されます。これにより、第三者による隠匿や改ざんのリスクを大幅に軽減できるのが最大の特徴です。

    また、保管された遺言書は、相続発生後に相続人が法務局で閲覧・取得できるため、遺言内容の確認や遺産分割の円滑化にも寄与します。税理士としては、遺言の有効性や執行の確実性を高める観点からも、この制度の活用を検討する価値があると言えるでしょう。

    保管制度導入で変わる自筆証書遺言の安全性

    自筆証書遺言は「手軽に書ける」「費用がほとんどかからない」といったメリットがある一方、従来は紛失や改ざん、形式不備による無効リスクなど、多くの課題がありました。しかし、法務局保管制度の導入によって、これらのリスクが大きく軽減されるようになりました。

    まず、法務局が遺言書を厳重に保管するため、紛失や隠匿、第三者による改ざんの心配がほぼなくなります。また、保管時に法務局職員による外形的な形式チェックが行われるため、日付や署名の欠落といった形式不備を防ぐことができます。ただし、遺言内容が法的に有効かどうか(遺留分の侵害や意思能力の有無など)までを保証するものではない点には注意が必要です。

    さらに、相続発生後は家庭裁判所での「検認」手続きが不要になるため、相続人が遺言内容を迅速に確認し、遺産分割を進めやすくなります。家族間トラブルの防止や、スムーズな相続手続き実現の観点からも、安全性の向上は大きなメリットです。

    法務局での遺言書保管のメリットと注意点

    法務局保管制度を利用することで得られる最大のメリットは、安全性と確実性の大幅な向上です。自筆証書遺言の保管場所に悩む必要がなくなり、相続人が遺言書を見つけられない、または第三者に隠されるといったリスクも解消されます。加えて、家庭裁判所での検認手続きが不要になるため、相続手続きの迅速化にもつながります。

    一方で、注意すべき点も存在します。例えば、法務局では遺言内容の有効性までは確認しません。形式面のチェックは行われますが、内容自体が法的に有効かどうかの判断は本人の責任となります。また、保管制度を利用するには本人が法務局に出向く必要があり、手数料(1通につき約3900円)がかかります。

    さらに、遺言書の内容変更や撤回を希望する場合は、改めて新たな遺言書を作成し、再度保管手続きを行う必要があります。税理士としては、制度利用前に遺言内容の法的有効性をしっかり確認すること、変更時の手続きも把握しておくことをアドバイスします。

    保管制度を利用する際の手続きと流れ

    法務局で自筆証書遺言を保管するためには、いくつかのステップを順番に踏む必要があります。まず、遺言者本人が自筆で遺言書を作成し、必要な添付書類(本人確認書類や住民票など)を準備します。次に、事前予約のうえ、法務局に本人が直接出向くことが求められます。

    法務局では、職員が遺言書の様式や必要事項の記載をチェックし、問題なければ受理・保管されます。手数料は1通ごとにかかりますが、これで国の管理下で安全に保管される状態となります。保管証明書が発行されるため、相続人に伝えておくことで、相続発生時の手続きもスムーズになります。

    なお、遺言内容の変更や撤回を希望する場合は、改めて新たな遺言書を作成し、再度保管手続きを行う必要があります。税理士としては、遺言書の作成・保管から相続発生までの流れを事前に理解し、家族へ必要な情報伝達をしておくことをおすすめします。

    税理士が見る保管制度活用時のポイント

    税理士の立場から見ると、法務局保管制度を活用する際は「遺言の内容が法的に有効であるか」「遺留分や家族構成に十分配慮されているか」という点が特に重要です。制度を利用すれば物理的な安全性は確保できますが、遺言自体が無効になってしまっては意味がありません。

    また、遺言書には付言事項(メッセージ)を記載することで、ご自身の思いや家族への感謝、分割理由などを伝えることができます。これにより、相続人間の誤解や感情的な対立を未然に防ぐ効果が期待できます。税理士は、遺言作成時に家族構成や財産状況を整理し、遺留分の問題や将来的な相続税申告を見据えたアドバイスを行います。

    さらに、保管制度を利用した場合でも「遺言の存在を家族に伝えておくこと」「定期的な内容見直しを行うこと」が円満相続のためのポイントです。実際の現場では、遺言書が見つからずトラブルになるケースや、内容が古くて現状に合わないケースも見受けられるため、信頼できる税理士への相談をおすすめします。

    藤野その子税理士事務所

    顧問税理士としての手厚い支援サービスをはじめ、会社設立や不動産税制、相続など、世田谷区や近郊エリアで様々なご相談に対応しています。親しみやすい経営のパートナー、我が家のホームドクターを目指しております。

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